夏のコミケは暑さとの戦いです。
歴戦の勇者であればともかく、コミケ初心者は熱中症対策に何をすればいいのかもまだよく分かっていないことかと思います。
ただ、熱中症対策は本当に甘く見てはいけません。
熱中症で倒れてしまうと、その程度によっては以降のコミケ開催が困難になってしまう可能性があるため、コミケ初心者であろうと誰であろうと1人1人が気をつけなければいけないのです。
そこで今回は、そんな夏コミの熱中症対策について説明していきたいと思います。
コミケの熱中症対策は何をすればいい?
コミケの熱中症対策は何をすればよいのでしょうか?
コミケに限らず、熱中症対策として行うべきことは次のことが挙げられます。
水分と塩分を取ること
水分を取ることは、熱中症対策の基礎の基礎です。
人間の身体のおよそ60%は水でできています。
暑い中に長時間いると、汗で体内の水分が抜けていき、脱水症状を起こしてしまいます。
そのため、水を取ることは何よりも重要です。
また、汗で水分を失ってしまった場合は、水分と同時に塩分も取る必要があります。
というのも、汗には水分だけでなく塩分も含まれています。
そのため、抜けていった汗と同じくらいの水分と塩分を同時に補給しなければ、汗をかく前の状態には戻れません。
水だけ飲んで塩分を補給しないと、こちらも熱中症の原因になりますので、塩分補給も意識するようにしましょう。
ちなみに、スポーツドリンクであれば水分と塩分を同時に補給できるため、こだわりがなければスポーツドリンクで水分補給をするのが最もおすすめです。
前日は早く寝て、朝食をしっかり食べること
いきなり熱中症とは関係ないような対策になりましたが、前日に早く寝て、朝食をしっかり食べることも熱中症対策のひとつです。
まず、熱中症は体力が弱っているときほど症状が悪化しやすいです。
前日に早く寝て、当日も朝食をしっかりと食べることで、当日の活力をつけることができます。
また、睡眠不足だと体温のコントロールが困難になるとの研究も報告されています。
体温コントロールができないと、当然熱中症にもなりやすくなってしまうため、そういう意味でも前日にしっかりと睡眠をとっておくことは重要です。
徹夜で並ぶことは絶対にしないこと
コミケで欲しいグッズを絶対に手に入れたい気持ちは分かりますが、徹夜は絶対にやめましょう。
繰り返します。徹夜は絶対にやめましょう。
警備や治安の面からも公式に徹夜は禁止されていますが、熱中症対策という視点で見ても、徹夜は最悪中の最悪です。
睡眠不足は熱中症の敵だという話を先ほどしましたが、徹夜ということは当然睡眠不足の状態ですよね。
もし徹夜をすることで、待機列の途中で熱中症で倒れたら……。
当然お目当てのものは買えませんし、何なら次回以降のコミケというものがなくなってしまい、一生そのグッズを買えなくなってしまうかもしれません。
自分が困るだけでなく、参加者全員に迷惑ですので、本当に徹夜はやめましょうね。
もし熱中症になってしまったら?
さて、ここまでは熱中症の対策でしたが、いざ当日に体調が悪くなってしまったときにどうするのかも知っておきましょう。
もしコミケ当日に体調が悪くなってしまった場合は、まずは救護室で専門知識を持った人の診断を受けてください。
自分勝手な判断で「まだ行ける!」と無理をするのは絶対にやめましょう。
熱中症は自分が思っているよりも深刻なダメージがあります。
「まだまだ大丈夫」と豪語した1時間後に突然倒れる……という事例があるのが熱中症の怖いところです。
コミケにはちゃんとした救護室があるので、自分の足で歩けるうちに救護室で診断してもらってください。
倒れてからでは遅いですからね……。
意外と効果のないひんやりグッズ
ちなみに、効果がありそうで実はそれほど効果がないグッズもあります。
それは、水に浸して気化熱で体温を下げるグッズです。
首に巻くものが有名ですかね。
確かに通常の環境では、水が蒸発することで気化熱で体温を奪ってくれるため、涼しく感じます。
しかしコミケは正直に言って「異常な環境」です。
「コミケの会場の上空に雲ができる」という話を聞いたことがあるでしょうか?
コミケ会場は何十万人もの人がいます。
その人々の汗が常に蒸発しているため、湿度が高すぎて会場の上空に雲ができる……というレベルなのです。
つまり、コミケの会場は湿度がほぼ100%に近いということです。
湿度が100%ということは、水が蒸発しません。
水が蒸発しないということは、気化熱で体温を奪ってくれません。
つまり、コミケ会場でこういったグッズをつけていても、蒸れるだけでまったく冷たくなりません。
ということで、コミケではこういった冷却グッズは意味がありませんので、別の方法で熱中症対策をするようにしましょう。
コミケの飲み物の量はどれくらい持っていく?
続いてはコミケに持っていく飲み物の量についてお話ししたいと思います。
コミケにはどれくらいの飲み物を持っていけばいいのでしょうか?
正直な話、これは個人差もあるのでなんとも言えませんが、最低でも500mLペットボトル2本は持って行きましょう。
これは本当に最低ラインです。
私が過去に、朝から夕方まで夏コミに参戦したときは、冷蔵した2Lペットボトル1本と、凍らせた500mLペットボトルを2本持っていきました。
正直言って重いです。が、命には代えられません。
凍らせた500mLペットボトルはクーラーバッグのようなものに入れておき、2Lペットボトルの残量が半分くらいになったら、1本だけ外に出して解凍していました。
1本ずつ解凍することで、後半戦になっても比較的冷たい飲み物が飲めます。
ちなみに持っていく飲み物ですが、圧倒的にポカリスエットをおすすめします。
先ほども少し説明しましたが、熱中症予防のために水分補給をするときは、水分だけでなく塩分も同時に取る必要があります。
大抵のスポーツドリンクには塩分が一定量含まれているのですが、その中でも最も体液の組成に近いのがポカリスエットなのです。
ポカリスエットは「飲む点滴」とも言われており、スポーツドリンクの中でも最も素早く体内に吸収されます。
そのため、コミケに持っていくのであればポカリスエットが一番おすすめです。
コミケに塩飴を持っていくときの注意点!
熱中症対策グッズとして、塩飴をおすすめする人もいます。
しかし、私個人の考えとしては、コミケに塩飴はあまりおすすめできません。
というのも、スポーツドリンクにはそれだけで十分な量の塩分が含まれています。
そのため、スポーツドリンクを飲みながら塩飴をなめると、逆に塩分過多で高血圧になってしまうのです。
もし塩飴で塩分補給をしたいのであれば、飲み物はスポーツドリンクではなく水かお茶で水分補給をする必要があります。
ただ、お茶で水分補給をする場合はまた別の問題があるのです。
それはトイレの問題です。
お茶は利尿作用があり、飲むとトイレに行きたくなります。
が、コミケは正直言ってトイレに行く場所ではありません。
コミケ中は、通常のビックサイト館内のトイレだけでなく仮設トイレもありますが、それでも明らかに定員オーバーになっているのがコミケ期間中のビックサイトです。
そんなトイレ行列、並ぶ回数はなるべくなら少なくしたいものです。
そのため、利尿作用のあるお茶で水分補給をしながら塩飴で塩分補給をするのはおすすめできません。
繰り返しになりますが、ポカリスエットで水分と塩分を同時補給するのが最強です(ステマじゃないよ)。
あ、ちなみに塩分過多の話題になったのでついでに補足すると、経口補水液OS-1は熱中症に効くと言われていますが、コミケ中の水分補給にはやはりおすすめできません。
というのも、OS-1は熱中症で既に脱水症状になってしまった人が飲むものであって、水分補給用の飲み物ではありません。
何が違うのかというと、OS-1には通常のスポーツドリンクの2倍ほどの塩分が入っています。
そのため、水分補給にOS-1をグビグビ飲むと、塩分過多で逆に倒れる可能性があるのでやめましょう。
何度も言いますが、ポカリスエットが最強なのです(ステマじゃないよ!!)。
まとめ
夏コミの熱中症対策は、準備しすぎて困るということはありません。
荷物が重くなってしまうかもしれませんが、十分な水分を持って行き、十分な熱中症の知識を身につけて、夏コミを乗り切ってくださいね!
関連記事
コミケ初心者のための関連記事をまとめてみました。
当日までに目を通しておくことをおすすめします。