明日はお墓参りの日。
でも天気予報を見ると雨が降るみたい……。
雨の日のお墓参りとなると線香の火もすぐ消えてしまいそうですし、行ってもいいのかしら?と心配になってしまいますよね。
そこで今回は、そんな雨の日のお墓参りについて説明していきたいと思います。
お墓参りは雨の日に行っても大丈夫?
そもそも、雨の日にお墓参りに行ってもいいのでしょうか?
調べてみると、「雨の日のお墓参りはよくない!」と書いてあるサイトも多いようです。
しかしこれは根拠のない言い伝えで、元々は「雨の日は石畳がすべりやすい」「土がぬかるんで滑りやすい」「土が流れてむき出しになった木の根っこでつまづきやすい」……などなどでケガをしないように、昔の人が注意をするために作った言い伝えとのことです。
そのため、何か縁起が悪いとかそういったことではないので安心してくださいね。
ただもちろん、現代でも雨の日が滑りやすいことは変わりありませんので、足元にだけは注意してお墓参りをするようにしましょうね。
お墓参りで雨の日に線香はどうする?
雨の日のお墓参りで一番気になるのは、やはり線香の問題ではないでしょうか?
お線香にせっかく火をつけても、すぐに消えてしまってはお線香の意味がないように思ってしまいますよね。
そんな雨の日でも、お墓参りのときはお線香を上げたほうがいいのでしょうか?
そもそもなぜお墓参りのときにお線香を上げるのか知っていますか?
生きている人は日々食べ物を食べて生活していますよね。
一方で仏教では、お亡くなりになった仏様は、食べ物の代わりに香りを食べるという考え方をします。
つまり、あなたのあげるお線香は、お墓の中に入っているご先祖様のお食事なのです。
そのため、雨の日であっても、火がすぐ消えてしまうとしても、お線香は上げましょう。
お線香を上げたという事実と、お線香を上げようとする気持ち、この2つが大切なのです。
もちろん、雨が降っているのですから燃え残ってしまうのは仕方ありません。
帰るときにもう火が消えてしまっていたら、残しておいても仕方ありませんので、残ったお線香はお花のゴミと一緒に処分してしまいましょう。
お墓参りで水をかける意味って?雨でも必要?
お墓参りのときにはひしゃくを使ってお墓に水をかけますが、これも雨の日だと必要かどうか迷いますよね。
お墓への水かけも、雨の日であっても必要なのでしょうか?
この答えを理解するためには、そもそもなぜお墓に水をかけるのかを知らなければいけません。
「お墓をきれいにするためじゃないの?」と思うかもしれませんが、実は仏教的に深い意味があるのです。
仏教では、死後の世界に「餓鬼道」という世界があり、そこにいる人たちは常に飢えと渇きに苦しんでいます。
そして、「もしかしたらその餓鬼道にご先祖様がいて、ずっと喉が渇いているかもしれない」「そんなご先祖様に水をあげて潤してあげたい」……そんな気持ちから、お墓にお水をかけるようになったのです。
という言い伝えを思うと、喉が渇いているご先祖様がそこにいるかもしれないのに、雨水で我慢しろというのもひどい話ですよね。
せめて雨水ではなく、水道で汲んできた冷たい水をあげたいですよね。
というわけで、雨の日でもお墓に水をかけてあげましょうね。
まとめ
雨の日のお墓参りは普段とは違うことが多くて悩みもたくさん出てきます。
ただ、やることは結局は晴れの日とあまり変わらないです。
ご先祖様を思いやる気持ちで、お線香も上げて、お水もかけてあげましょうね。