仕事でエクセルを使っていると、いろいろなトラブルに遭遇しますよね。
私も先日、そこまでファイルサイズが大きいわけでもないのに、列を1列挿入するのに2分くらい待たされるエクセルファイルに出会ってしまいました……。
今回は、そんな困ったエクセルファイルへの対処法をお伝えしていきたいと思います。
エクセルで行や列の挿入が重い!
エクセルで行や列の挿入が重いことはありませんか?
私の扱ったファイルの場合、行や列の挿入をするたびに2分ほどフリーズしていました。
他にも、行や列の削除をするのにも同じくらい固まったり、セルを移動したり、切り取り→貼り付けなどをしても固まってしまって非常に困りました。
セルを移動したい場合は、切り取りやセルの移動をせずに、コピー→貼り付けをして、元のセルは空白セルをコピーして貼り付けると、一応重くならずにセルの移動ができます。
とにかく「切り取り」はNG、「コピー&ペースト」で操作しましょう、ということです。
ただ、これは一時しのぎの方法なので、根本的な解決にはなりません。
エクセルの容量が小さいのに重い!
私の場合、そのエクセルファイルはそこまでものすごく重いというわけではありませんでした。
それなりの容量はありますが、そのファイルよりももっと容量の大きいファイルでも、もうちょっとサクサク動くものも多かったです。
実際ファイルの中身を見ても、ほとんどが文字列、数列のデータばかり。
一応グラフは数枚ありますが、写真などの図を貼り付けて重くなっているわけでもありません。
なので、動作が重い原因は、ファイル自体の重さ以外にあるということですね。
エクセルが重いのはメモリ不足?
エクセルの動作が重いのはメモリ不足なのでしょうか?
私もそう思って、タスクマネージャを開いてみたのですが、特にCPUもメモリも100%稼動しっぱなしなんてことはありませんでした。
むしろ、結構余裕があるようにさえ感じられました。
これはどういうことなのでしょうか?
実はエクセルの処理のうち、計算にかかる負荷は基本的にはそこまで高くないのです。
むしろ、セルに表示することや描画のほうが時間がかかるのです。
そして、それはパソコンのスペックの問題というよりは、エクセルというソフトの問題なのです。
なので、メモリ不足で重くなっているというわけでもありません。
重いエクセルを軽くする解決方法!
さて、そんな重いエクセルですが、どこに問題があって、どうやったら解決するのでしょうか?
実はその秘密は「条件付き書式」にありました。
「条件付き書式」とは、セルにある値を入れた場合に、自動的にセルに色をつけたりするルールのことです。
例えば、「セルに100以上の数字を入れたら、そのセルを赤くする」などの処理が可能になります。
この条件付き書式のルールがたくさん入っていると、列を挿入したときに、その新しい列がそのすべてのルールによってどのように色分けされるのかをエクセルが必死に計算し始めます。
私の場合、そのエクセルに入っていた条件付き書式が100個以上あったので、1列追加するだけで、そのすべてのルールを検証し始めてしまったというわけですね。
この条件付き書式をすべて消すことで、今まで1列追加するのに2分かかっていたエクセルファイルが、わずか6秒で列の追加ができるように変身しました。
これは大きすぎる変化ですよね。
処理速度が20倍になったようなものです。
しかも、この変更によって、ファイルサイズは数キロバイトしか変わっていないんですよ。
いかにファイルサイズに現れない問題が内部で起こっていたのかってことです。
では、実際に条件付き書式をまとめて削除する方法について説明していきますね。
まず、条件付き書式を削除したいシートに移り、ホームタブから条件付き書式をクリックします。
そして、「ルールのクリア」→「シート全体からルールをクリア」の順にクリックします。
複数のシートがある場合は、一括で削除することができないので、1つずつシートをクリックして同じように条件付き書式を削除していきます。
そうすると、驚くほど動作が軽くなっていると思います!
まとめ
別にファイルサイズが大きいわけでもない、メモリ不足でもない……。
なのに妙にエクセルファイルが重い、というときは、実は裏で条件付き書式が悪さをしているかもしれません。
まずは確認、そしてバックアップをとった上で、条件付き書式を全削除してみましょう!