秋になると、台風が日本に接近することが多くなりますよね。
ですが、天気予報で台風のニュースを見ていると、不思議に思ったことはありませんか?
「なんで台風の予報円はだんだん大きくなっているのだろう……?」
今回は、そんな台風の予報円の謎について説明していきたいと思います。
台風の予報円がだんだん大きくなるのはなぜ?
台風って、北上すると共に勢力が弱まっているはずですよね。
実際、沖縄の暴風雨がすごいというニュースは毎年聞きますし、逆に北海道で大雨というニュースは数年に一度しか聞きません。
ですが、天気予報を見ると、予報円は毎回、北上するにつれてだんだん大きくなっていますよね。
一方で、天気予報を見ていると、「猛烈な台風」とか「非常に大きな台風」などといった表現も同時にされていることもあります。
その言葉は、台風が北上するにつれてだんだんと弱まっていることが分かります。
それに、北海道あたりまで行くと、「台風○号は熱帯低気圧に変わりました」っていうニュースもよく聞きますよね。
つまり、言葉の上ではちゃんと台風は弱まっているはず。
この台風の勢力と予報円の大きさの違いはどこから来ているのでしょうか?
もしかして、勢力は弱まって風は弱くなるけど、遠くまで届くようになるから円が大きくなる、とかそういったことが起きているのでしょうか?
台風の予報円の意味って何を表している?
実は、台風の予報円の大きさは、台風の勢力を表しているのではないのです。
じゃあどういう意味なの?と思いますよね。
ここからは、台風の予報円の意味について説明していきます。
台風の予報円の大きさは、台風が実際にその円の大きさになるというわけではなく、その円の中のどこかに台風の中心が入るという意味なのです。
あの大きな円の中のどこかに台風の中心が来て、その周りに台風の影響が出るというわけですね。
なので、あの円の大きさは台風の勢力範囲ではないのです。
じゃあ、なぜ予報円の大きさがどんどん大きくなっていくのかというと、予測の精度の難しさのためです。
どういうことかというと、台風の位置を正確に予測するのは非常に難しいです。
12時間後よりも24時間後、24時間後よりも48時間後の台風の位置のほうが予測するのが難しくなるので、だんだん予報円の大きさが大きくなっていくのです。
台風の予報円の精度ってどれくらい?
では、その台風の予報円の予測の精度ってどれくらいなのでしょうか?
気象庁の出す台風の進路予想では、予報円の中に中心が入る確率を、およそ70パーセントとしています。
というわけで、台風の予報円の見方をまとめると、
②予報円の中のどこかに台風の中心が入る
③台風の中心が予報円の中に入る確率は70パーセント
というわけです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
知ってしまえば単純なことですが、予報円の意味って結構知らない人も多いです。
台風は北上するにつれてどんどん大きくなっているわけではなく、基本的には北上すれば勢力は弱まりますので、予報円がだんだん大きくなっていっても心配しすぎる必要はありませんよ。