キャンプでは、普段はやらないことをいろいろとやりますよね。
薪に火をつけて料理するなんて普段やらないことです。
なので、「薪に火をつけるってどうすればいいの?」と困ってしまうのはある意味では当然のこと。
そこで今回は、そんなキャンプの火起こしのコツについてお話ししていきたいと思います。
キャンプの火起こしで薪に火をつけるには?
キャンプ未経験だったりすると、薪に火をつけるのってそんなに難しいことなの?と思うかもしれませんが、意外と簡単なことではありません。
というわけで、まずは次の2点のことをお話ししたいと思います。
1つ目は、なぜ薪に火をつける必要があるのか?
2つ目は、なぜ薪に火をつけるのが難しいのか?
です。
① なぜ薪に火をつける必要があるのか?
まず1点目は、なぜ薪に火をつける必要があるのか?ということです。
薪に火をつける理由は、一度つけた火を長持ちさせるためです。
大体の場合、薪に火をつける前に一度、新聞紙か何かに火をつけます。
新聞紙に火を近づけると、一瞬で着火します。
一瞬で着火するならいいことじゃないの?と思うかもしれませんが、一方で新聞紙はすぐに燃え尽きてしまうのです。
そんなにすぐ消えてしまっては、とても料理には使えません。
ずーっと新しい新聞紙を投入し続けることになってしまいますからね。
ですので、一度火がついたら長持ちする薪に着火させなければならないのです。
実際の火起こしの流れでは、まず新聞紙に着火させた後、その火を薪に移すことになります。
② なぜ薪に火をつけるのが難しいのか?
では、薪に火をつけるのはなぜ難しいのでしょうか?
そもそも薪とは何かというと、木を切って細く小さくしたものですよね。
何を当たり前のことを……と思うかもしれませんが、これが重要です。
生きている木には、思っているよりも多くの水分が含まれています。
薪の材料になった木も、切り倒す前は生きていたのですから、当然薪にも結構な量の水分が含まれています。
そして、水気が多いと火はつきませんよね。
これは直感的に分かるはずです。
なので、水分がまだ残っている薪に火をつけるのはなかなか難しいのです。
じゃあどうやって薪に火がつくのかというと、薪が高温になると、まずは薪の中の水分が飛び始めます。
それが終わると、薪の成分が熱で分解し始め、燃焼性のガスが発生し始めます。
そのガスに引火することで、薪が燃え始めるのです。
薪に火をつけるのが難しいのは、この最初の水を飛ばすところです。
次は、そのためにどのように薪をセットすればいいのかを説明していきますね。
キャンプの火起こしのコツは?
先ほど説明したように、薪に火をつけるためには、薪の中の水分を飛ばす必要があります。
水を飛ばすためには、温度を100℃以上にキープしておかないといけません。
では、具体的にはどのように薪をセットするのがよいのでしょうか?
まずは火の性質を考えましょう。
火は高いところに上っていきますよね。
そうすると、まず新聞紙に点火したとしたら、火は新聞紙の上のほうに上っていきます。
そう考えると、新聞紙の上のほうに薪が来るようにしておけば、新聞紙についた火が効率よく薪に当たりますよね?
なので、薪は新聞紙の上に置くことが基本です。
また、ものが燃えるのには酸素が必要です。
あまりにも薪が密集していると、空気の流れができずに火が消えてしまうこともあります。
そのため、まず新聞紙などを丸めて真ん中に置き、その周りに薪を立てかけて、ピラミッドのような形に薪を並べておいてから、新聞紙に点火するのが正解です。
また、実は新聞紙よりも牛乳パックのほうが、火起こしには向いているんですよ。
新聞紙だと一瞬で燃え尽きてしまうので、薪に熱が伝わる前に燃え尽きてしまうこともあるのですが、牛乳パックだと新聞紙よりは火が長持ちします。
別に牛乳パックを燃やしても有害物質はでませんので、安心して使ってみてくださいね。
キャンプの火起こしで初心者はどうする?
とはいえ、まったくの初心者であれば、できるだけ簡単に着火できたほうがいいですよね。
最後に、そのためのアイテムをご紹介します。
まずは着火剤です。
着火剤にはアルコールなどが含まれているので火がつきやすく、一方で新聞紙のように一瞬で燃え尽きることもなく、薪に火がつくのをサポートしてくれます。
下のようなタイプのものが一般的ですね。
キャプテンスタッグ(CAPTAIN STAG) ファイアマックス 着火剤 240g M-6713
これを小さめの木材にかけておくと、すぐに薪に火がつきますよ。
また、そもそも薪ではなくて木炭を使うのもおすすめです。
なぜかというと、先ほども説明したように、薪には水分がたくさん含まれています。
一方で木炭は、元々含まれていた水分を飛ばしきった状態になっているのです。
そうすると、薪よりも圧倒的に火がつきやすくなります。
ですので、火起こし初心者であれば、「木炭+着火剤」の組み合わせが一番簡単でおすすめということになります。
別に、着火剤や木炭を使ってラクすることがいけないことというわけでもありません。
いつまで経っても火がつかない……となるよりも、使えるものは使っていく方針でやっていくのがおすすめですよ。
まとめ
火起こしにはちょっとしたコツがありますが、それを意識すれば火起こしも難しいことではありません。
また、着火剤や木炭を利用すれば、火起こしはもっと簡単になりますよ。
それでは、キャンプを楽しんできてくださいね!