面接、特に最終面接で聞かれがちなのが、「尊敬する人物は誰ですか?」という質問。
この質問は準備していないと答えるのが難しいですし、ありきたりな回答で他の就活生と被ってしまうのもできれば避けたいですよね。
今回はそんな、面接で聞かれる「尊敬する人物」の質問に関する疑問を解決していきたいと思います。
実際に私はこの回答で第一志望の内定をもぎ取ったので、ある程度の信頼性はあると思いますよ!
尊敬する人物がいない場合はどうすればいい?
「あなたが尊敬する人物は誰ですか?」
……面接でよく聞かれる質問ですが、何の準備もせずにスラスラと答えられる人は、まあほとんどいないでしょう。
そもそも、普段から尊敬している人物って誰かいますか?
少なくとも私が就活生のときはそんな人物はいませんでした。
でも、たとえ尊敬する人物が誰もいなかったとしても、この質問に対する答えは準備しておかないといけません。
この質問はある意味で「定番」の質問ですので、「答えを準備していない」=「面接に真剣に臨んでいない」という印象を与えてしまいますし、「尊敬する人物がいない」=「自分の生きざま、信念がない人」と思われてしまう可能性があります。
いずれにせよ、ちゃんと答えを用意しておかないと危険ということです。
では、尊敬する人物が特別いない場合、どんな人を挙げればよいのでしょうか?
面接で尊敬する人物に両親を挙げるのはアリ?
私の過去の記憶を思い返すと、高校入試の面接テクニックとしては、面接で尊敬する人物に両親を挙げるのもまあアリ、といった風潮だったように記憶しています。
ただ、就活の面接に関しては、尊敬する人物で両親を挙げるのはできる限り避けたほうがよいです。
というのも、面接官はあなたの両親がどんな人物なのか知りませんし、相当特殊な両親でない限り、どこのご家庭のご両親も同じように日々頑張っています。
「尊敬する人物」として1人挙げるにしては、少しインパクトや根拠が弱いですよね。
じゃあ高校入試ではなぜ尊敬する人物が両親でも良かったのかというと、一般的に高校入試は筆記試験の方が面接よりも重視される傾向にありますよね。
つまり、面接は通すための面接であり、落とすための面接ではないのです。
これが就活の面接と大きく異なる点です。
高校入試の面接は、よほど変なことを言わなければそのまま通る面接がほとんどですので、尊敬する人物が両親だからといって落とす理由にはならないのです。
それに、発言しているのは中学生ですからね。
中学生の世界では、両親はまだかなり大きな存在です。
一方で、いい歳の大学生が、それからいろいろな人生経験を積んだのにもかかわらず、まだ両親のほかに尊敬する人物を挙げられないというのは、やはりマイナスイメージがついてしまいます。
両親を尊敬すること自体は立派なことですが、もっと視野を広く持とう、ということです。
尊敬する人物のオススメは誰がいい?
では、尊敬する人物のオススメとしては誰がいいのでしょうか?
調べてみたところ、就活生に人気の回答は、スティーブ・ジョブズ、イチロー、織田信長……といった人たちのようです。
確かに全員偉大な結果を残している人物ですよね。
ただちょっと待ってください。
それって本当に企業が求めている人材なのでしょうか?
例えばスティーブ・ジョブズと織田信長。
明らかに雇われ社会人には向いていない性格だと思いませんか?
そう考えると、あまり就活の面接向きではないことが分かるかと思います。
一方でイチローはどうでしょうか?
コツコツと努力して世界の大舞台で結果を残す。
これは社会人的には好ましいように思えます。
しかし、どんなスポーツ選手でもコツコツと努力はしていますし、世界の大舞台で結果を残している人も多いです。
その中で、あなたがなぜ「イチロー」を選んだのかの理由付けがはっきりしていなければ、主張としては弱いです。
逆に言うと、あなたがジョブズや織田信長やイチローについて、しっかりとオリジナリティのある理由から尊敬していることを説明できればいいのですが……
できなければ、「またイチローか……」と思われるだけですね。
ではどうすればいいのかというと、抵抗がなければ私が就活のときに使っていた模範回答を使ってください。
抵抗がある場合は、私の例くらい掘り下げて、尊敬する人物の理由付けを行ってください。
【私の回答例】
私が尊敬するのは松岡修造です。
松岡修造というと熱血、ポジティブなテニス選手、という点だけがフォーカスされがちですが、私が尊敬しているのはその生き方です。
ご存知かもしれませんが、松岡修造は阪急東宝グループの御曹司であり、普通に生きていれば親を継いで不自由なく暮らすことが決まっていました。
そんな恵まれた立場を捨ててでも自らが成し遂げたいことに挑戦し、そして見事成し遂げる。
そのようなチャレンジ精神と、それを達成するために惜しみない努力をしたこと。
このような点から、私は松岡修造を尊敬しています。
大体の企業が好む人材って決まっています。
・明るく元気
・素直
・チャレンジ精神がある
・努力家
松岡修造は、実はこれらの点すべてを満たしている人物なんですね。
そして尊敬の理由となるエピソード。
ただ明るくてポジティブなだけが理由であれば、理由としては非常に弱いですが、生い立ちまで含めて論理的に理由を言える人はなかなかいないです。
私の最終面接の場合は、松岡修造の名前を出したときに「熱いねぇ~」と笑いが起きました。
が、理由をしっかりと説明していくうちに、面接官の表情もまじめになって、ウンウンと頷いているのが分かりました。
結果としてはその面接も無事通りましたので、参考にしてもらえればと思います。
あ、もちろん、「この会社に明るいやつはいらねえ!」「この会社にチャレンジ精神はいらない!必要なのは従順な歯車だ!」……という信念の会社では好まれないと思いますのでご注意を(そんな会社はなかなかないとは思いますが……)。
まとめ
定番の質問ながら答えるのが難しい「尊敬する人物」。
普段から尊敬する人物がいない場合は、「この会社は自分にどんなことを言ってほしいのか?」ということを考えて、相手が求める人材に合わせて、尊敬する人物やエピソードを設定しましょう。
私の企業研究の結果としては、大体の企業は松岡修造で近似できます(笑)
それでは、これからも就活頑張ってくださいね!