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やがて君になるアニメ7話感想(原作ネタバレあり)

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アニメ「やがて君になる」7話が放送されましたね。

今回も、あらすじとかは他のブログ等でも紹介されているので大胆に割愛して、原作と比較していろいろと思ったことをつらつらと書いていこうかなーと思います。

原作との比較ということで、原作ネタバレを含みますので、この記事を読む際はご注意を。

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アニメ「やがて君になる」第7話は「再構成」が面白い

さて、いきなり原作漫画との対比から入りますが、アニメ第7話を見た感想としては、いつも以上にストーリーの再構成がされているということでした。

例えば、冒頭の沙弥香の中学時代のシーン。

これは原作ではカフェでの都との会話中に挟まれる回想シーンです。

この7話を見た人であれば分かると思いますが、今回のお話はだいぶ百合百合しい回でした。

侑と燈子のいつものカップルはもちろん、理子と都の社会人百合や、沙弥香の片思い百合もありますからね。

その流れを作るための一発目のエピソードとして、沙弥香の中学時代の回想シーンが冒頭に回されたのだと思います。

「今回は百合回だぞ!」という意思表明みたいなものですかね。

まあ、この構成変更は一長一短で、こうすると今度はBパートのカフェでの都との会話シーンがちょっと急展開に感じられてしまうというデメリットもあるのですが……。

原作の構成だと、直前に中学の回想シーンが挟まっているので、「もう女の子なんか好きにならないと思って」の「もう」が意味を持ちますが、アニメだと何が「もう」なのかが唐突に感じます。

もうちょっと時間の経過を表すカットが入っていれば、カメラに映っていないところで冒頭のシーンを都に説明したのだろうと推測ができますが、直前の「いるんだ?好きな女の子」→「……はい」の直後に「もう」が来るので、ちょっと違和感を感じましたね。

さて、続いてラブレターのシーン。

これは一見すると原作2巻のエピソード「夜明け前のこと」を持ってきただけに見えますが、実はオリジナルエピソードなのです。

原作「夜明け前のこと」の時系列がいつのことかというと、燈子が1年生の秋、すなわち1年弱前のエピソードです。

ちなみに「夜明け前」というのは「侑に出会う前」という意味でしょうね。

アニメのこのシーンに出てくる会話自体はほぼ同じですが、これがオリジナルエピソードであると言い切れる理由が2つあります。

1つ目は、当然ながらこれは今現在の時系列、すなわち燈子が2年生の夏頃であるということ。

もう1つは、「女の子は前に泣かせちゃったから、上手く断らないと……」というセリフ。

原作エピソードでは、女の子からのラブレターを「さすがにこのケースは初めてで……」と言っています。

 

このことから、今回のアニメエピソードは、「1年の秋に女の子からラブレターをもらった世界線」かつ「そのときに原作2巻のような相談を沙弥香にしなかった世界線」ということになります。

うーん、でも1年生の燈子が初めて女の子からラブレターをもらったら、絶対沙弥香に相談するよなあ……。

「相談はしたけど、今回のような話はしなかった世界線」のほうが正しいかもしれない。

最後のシーンの再構成も結構好きなところです。

最後の沙弥香の独白、「飲みこんだ言葉は育ち続けて、いつか胸を破るかもしれない」「でも充分だ、今はこれで。今はまだ、このままで」

原作では、この2つのセリフは原作3巻第12話「種火」の冒頭と最後に分かれている言葉です。

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当然意味合いとしては、最初と最後のセリフがつながっているわけですが、今回のアニメの構成だと、30分アニメの最初と最後にこのセリフが来てしまうことになります。

漫画だとページ数が少ないことや読み返せることもあり、最初と最後に2つのセリフを分割していても解釈が可能ですが、アニメという媒体ではこのつながりを意識するのが非常に難しいです。

というわけで、このセリフを最後に2つ押し込めた構成は非常に分かりやすいかなと思っています。

このように、アニメ7話はいつも以上にストーリーを再構成しているところが面白みを感じましたね。

アニメ「やがて君になる」第7話の好きな演出とか

まずはこのシーン。

「とーこせんぱい」の演技がめちゃくちゃ気になっていたのですが、これいいですね。

個人的には「とーこせーんぱいっ」って感じの発音かな?と思っていたのですが、これはこれで良いものだ。

次に生徒会室で初めて「侑」呼びをしたときのシーン。

この沙弥香のこっそりガッツポかわいい。

これは完全にアニメオリジナルの演出です。

こういう細かいところこだわってるのいいよね。

そして、今回はコーヒーカップがいい仕事をしていましたね。

理子先生が都のコーヒーを飲んでいるシーンと、沙弥香がコーヒーを飲もうとして都のことを思い出して相談をしに行くシーン。

原作では「具体的な関係」というワードから理子と都の関係を思い出していましたが、そこにコーヒーカップというアイテムを絡めてくるオリジナル演出がエモい。

確かに、コーヒーは都と沙弥香をつなぐアイテムとしては非常に分かりやすいですからね。

(沙弥香はブラックコーヒーが好きという設定があります)

ここのシーンを見たときには「おお~っ」ってなりましたね。

また、カフェで都に相談しているシーン、「今の関係が壊れるぐらいなら、このままでいいです」のときに、コーヒーのしずくが2つに別れていく演出も良いですね。

本当は一緒にいたい、特別な関係になりたいはずなのに、そこに踏み込んでいくことはできないという沙弥香の心情が現れています。

まとめ

というわけで、「やがて君になる」7話も最高でしたね……!

もうここからは常にすべてのお話が面白いので、私も来週が非常に楽しみです……!

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